2005-09-08

近況

今日もまたやってしまった.

私は意志が弱く依存心が強い自分を自覚している. それを踏まえ, これまで何度か対策を試みてきた. 大学院に入る時は IRC をやめようと決意した. これはほぼ達成された. それまに多い時は一日数時間を費していた IRC を辞めるのはやや意志を要したものの, 研究室が firewall の内側だったのに助けられた.

就職する時は三つの目標をたてた. 一つ目は吉野家を始めとする牛丼屋に行かないこと. 二つ目は 2ch.net をブラウズしないこと. 三つ目は週刊コミック誌の立読みをしないこと. 一つ目と二つ目はほぼ達成している. 大学卒業以来牛丼屋には行っていないし, (職場近辺の外食バリエーションに恵まれた.) 2ch.net は流行ったスレッドの抜粋を見る程度に留まっている. (こちらはもっぱら仕事の忙しさに追われた.) 三つ目の "立読み禁止" もしばらくは維持していたのだが, 半年くらい前から破綻させてしまった. 理由はわからないが, 意志が弱っていた時に "ついうっかり" 立ち読みをしてしまったのがきっかけだったと思う.

依存のありさま

立ち読みが特別楽しいわけではない. マンガなどは細切れで読むよりまとめて通読した方がカタストロフィは大きい. それでも読んでしまうのは, マンガを読んでいる時の脳みその状態; アイドリングすれすれの低回転に麻薬性があるのだと思う. 立ち読みでマンガを読むのに労力はいらない. ただページをめくればいい. それだけでゆるやかな刺激が手に入る. 唐突でない, 予測範囲の, しかしまったくの繰り返しでもない準反復性のシグナル. これは 2ch.net のページをスクロールしていく感覚に似ている.

立ち読みを終えたあとの虚しさはひどい. 立ち読みの開始前に抱えていた意欲やアイデアは失われる. (同時に絶望感や苛だちもやわらぐのだが.) ぼんやりして, はやく帰って寝ようという気分になる. 時間を無駄にしたと感じる. (実際に毎週 2 時間近くが無駄になっている. 勤務中の 2 時間ではなく, 退社後の 2 時間だ) 肩も凝る. しかし, それでも翌週にはまた立ち読みをしている. 強力な依存性があるわけではないものの, それを妨げるものもない. コンビニに踏み込めば雑誌が平積みされている. 覚醒剤ほどはっきりとした依存性や害はないが, ゆるやかに未来が, 未来への意欲と未来のための時間が, 蝕まれていく.

加えて, 最近は立ち読みにともなうもう一つの新しい依存にはまり困っている. 買い食い. 大抵は決まってンビニのサンドイッチを買ってしまう. (特にツナサンドが多い.) それが特別うまい訳ではない. それなのに, 立ち読みついでに買ってしまう. 晩飯を食べたあとさえ. コンビニのサンドイッチは自分の味覚に深く根差している気がする. 飢えていた中学生の頃, 部活の帰りによく買い食いしたのがコンビニのサンドイッチだった. その頃の飢餓感が深夜のちょっとした空腹に重なるのかもしれない. しかし私は体育系の中学生ではなく, 社内ひきこもりの脳細胞ブルーワーカだ. サンドイッチは度が過ぎる. 肥満が進む.

そこで, ひとつ目標をたてることにした: "コンビニに寄り道しない." 依存心の強い人間にコンビニは危険すぎる. コンビニは依存の集合体, 依存の象徴だからだ. コンビニを他に委譲しよう. 飲物はコーヒー屋か自販機へ. 食べ物は外食産業かスーパー, 惣菜屋へ. ガムはドラッグストアへ. 間食はしない. すぐ寝る. コミック誌の刺激は小説, 活字の雑誌や手持ちのマンガで. コンビニに "でも" いくか. そう思ったら代替手段を考えるよう習慣づけたい.

夜の読書と脇腹は何者にも代えがたいのです.