2006-12-03

blog にして読みたい日本語

"Learn Japanese" という blog がある. 日本語を勉強したい非日本人向けに書かれた英語の記事が面白く, しばらく購読している. 面白い話題があったら紹介しようと思っていたのだけれど, 基本的にいつも面白いせいで結局紹介しそびれていた.

最近の記事も面白かった. 日本語リーディングの練習に blog を読もうという話. "Japanese blogs are good reading practice if you can find some interesting ones." から話がはじまり, "Most share some unique characteristics." とつづく. どんな特徴が unique なのかは ページ を見れば一目瞭然. この記事自身がその特徴を真似しているのだ. 仕掛けに気付き吹き出しそうになった. WYSWIG エディタが生んだ文単位の <p>, ケータイ由来の顔文字, 90 年代風文字装飾, ネタバレ禁止の過剰改行, など. 確かに unique だし, 読む側にしてみれば annoying な様式だろう. 私がこの手の ブログ をほとんど読んでいないせいか, あまり気にとめていなかった.

ところで 非日本語圏の人々がどれだけ Japanese celebrity の書くものを楽しめるのだろう. 単純に読み物として見ても面白いわけではなく, 読解にはかなりの文脈が必要そうだからなあ. Learn Japanese の書き手はけっこう楽しんでいるように見える. これは多数派なんだろうか. 私の偏見によると, 日本語に興味を持つきっかけは おたく文化の影響が支配的ということになっている. そう仮定するなら celebrity blog より おたく文化圏の blog の方が読み甲斐はありそうだ. 私が英語の blog を購読する時に "About Cats" (bloglines 購読者数 15,000) ではなく "Don Box's Spoutlet" (bloglines 購読者数 1,500) を選ぶ理由も同じ. 私にとって米国は(猫の国ではなく)プログラマの国なんだな.

そんなわけで日本語学習者に向けて, おたくの国日本の blog をいくつか紹介... するならどのサイトが面白いんだろう... 自国の文化に疎い自分に気付く. ReadMe! Japan などからピックアップするのが いいんだろうけれど, 気力がないのでパス. おたく文化を俯瞰する意味で ARTIFACT —人工事実—発熱地帯 は面白いかもしれない.

まあいいや. 書き手の Kim さんはかなり専門的な日本語の人らしい. "Tae Kim's A Japanese guide to Japanese grammar" というオンライン日本語教科書を書いている. このページ付属の forum を眺めるのは悪趣味ながら密やかな楽しみ. Questions about Japanese にまったく答えられない自分が少し悲しい.