2004-04-24

近況

眠れない夜に羊をかぞえ, 映像編集の困難を学んだ. 古典的な羊数えあげの映像を想像してほしい. 列をなした羊が次々に柵をとびこえるあれ. まず, これを安定してリピートさせるのが難しい. 周辺視野の活性化には集中力を要するため, 柵を跨ぐ羊に着目するとそれ以降の羊へ意識を割り振れない. 羊の列が乱れ, 私の心も乱れる.

音声との同期を試みると更なる困難が明らかになる. "羊が 1 匹, 羊が 2 匹, ... ". 現在(脳内で)再生中の映像から羊を数えようとすると早口になってしまう. "羊が" という文句が冗長なせいか. 音声(ひとりごと)に合わせて映像をコントロールするのは更に面倒だ. 単純に再生速度を落としたのでは重力の振舞いが不自然になり, それが説得力を損う. したがって並んだ羊の間隔を調整することになる. リピート制御とこの間隔制御を同時にやることはとてもできなかった.

羊催眠の有効性に疑問がわく. あるいは私が何かを間違えているのか. そんなことを博学な同僚 A に話したら, それは sheep と sleep の音が似ていることに由来する慣習なのだと教えてくれた. 英語であったか. たしかに "one sheep, two sheep, ..." はコンパクトだ. 映像との同期も現実的かもしれない. ためしてみよう.

帰宅後, 努力も空しくやはり眠れない夜は続き, 仕方なく web を眺めてみる. "Sleep scientists have discovered an alarming fact - counting sheep does not help you drop off after all." なるほど. "they also found that conjuring up a pleasant and relaxing scene will have you nodding off in no time." そうですか. 残念ながら relaxing scene は現在 out of stock. 山に行きたい.